Excel自動化支援をするに至った経緯
自動化ドットコム代表の永富 士遠です。
このページでは、私がExcel自動化支援をしている経緯をお話します。
Excelが怖かった
正直に言うと、私はもともと Excel が大の苦手でした。
初めて触ったのは高校2年生の情報の授業。まだパソコン自体に慣れていたわけでもない頃に、突然「物の個数と単価を掛け算してみよう」と言われて、セルの中に数式を入れる練習が始まったんです。
数学の式とはぜんぜん違って、「= A2*B2」みたいに、セルを参照しながら式を組み立てる。
これがまず、まったく理解できなかったんですよね。
言われた通りに打ってみても、なぜか私だけエラーが出る。
よく見ると、アルファベットが全角で打たれていたりして、赤いエラー表示を見た瞬間もうパニックです。
隣の席の、パソコンが得意な友人に助けてもらいながら、なんとかその場をしのぎました。でもそのうち「相対参照」「絶対参照」という、いかにも難しそうな単語が出てきてからは完全にお手上げ。
入力しても想定通りの数字が出てこないことが、とにかく怖かったんです。
練習問題の表を完成させる授業だったんですが、私は最後まで理解できず、白紙。
先生から共有された画面を見ても、マウスの動きが速く、入力のスピードも早すぎて、呪文のようにしか聞こえませんでした。
授業の最後には Excel ファイルの提出があったので、やむを得ずその友人に答えを全部入力してもらい、なんとか提出だけは済ませました。
でも、その経験が私の中に「Excel=怖い」という苦手意識として深く残ってしまったんです。
ここが、私のExcelと物語の始まりでした。
カナダでExcelの授業を取る
高校での苦い経験以来、私はずっと Excel を避けてきました。
大学でもほとんど触れず、使えるようになりたい気持ちはあるものの、怖さが勝ってしまう。そんな状態のまま大学3年の夏、私はなんとなく「留学したら人生が変わるかもしれない」という軽い気持ちで、交換留学制度に手を挙げました。
場所はカナダ・バンクーバー。
特別に学びたいことがあったわけではありません。でも、環境が変われば自分も変われるのではないか──そんな期待だけを胸に、私は日本を飛び出しました。
2学期が始まるタイミングで履修登録をしていると、ふと「Excel」という科目が目に入りました。
あのときの恐怖はよみがえったものの、同時に「社会人になったらExcelは避けて通れない」という予感もあって。
ここで克服しておいた方がいい。
そう思い、私は思い切って Excel の授業を選択したんです。
ベトナム出身の先生との出会い
初回授業で驚いたのが、先生がベトナム系カナダ人の方だったこと。
英語も母国語じゃない国出身の先生が堂々と Excel を教えている姿に、何だか勝手に勇気づけられたのを覚えています。
先生はスクリーンに自分のパソコン画面を映しながら、ゆっくり丁寧に進めてくれて、私はそのペースに救われました。
- 四則演算
- 基本的な関数
- ピボットテーブル
- スライサー
- 日本の教材では見たことのない“不動産の抵当権計算”のような国ごとのExcel活用
…とにかく幅広く学びました。
特にスライサーやピボットテーブルは、今の仕事にも直結するスキルで「あのとき学んでおいて本当に良かった」と心から思っています。
授業は全部英語だったので最初は苦労しましたが、毎週の小テストをこなしながら、気づけば Excel への恐怖心は薄れ、むしろ「使えるようになる楽しさ」が芽生えていました。
カナダでのあの経験が、私をExcelに対して前向きにさせてくれた最初の転機だったと思います。
就職前に図書館の本でExcelを練習した
カナダから帰国した私は、ありがたいことに製造業の会社から内定をいただきました。
そして、大学4年の最後の春休み──2月と3月。社会人になる前の貴重な時間をどう過ごそうかと考えて、私は一つの結論にたどり着きました。
「社会人になるなら、Excelくらいできないとダメだよな」
その思いだけを原動力に、近所の図書館へ向かいました。
そこで借りてきたのが『できるExcelマクロ&VBA』です。当時は何も分かっていなかったので、とりあえずこの本でいいだろうくらいの気持ちで手に取ったのを覚えています。

家に帰ってからは、書籍についていた練習用のExcelファイルをダウンロードして、教科書の最初のページから順番に、ひとつひとつ確実に操作していく。
そんな地道な独学の日々を過ごしました。
正直、当時の私は関数がどんな場面で使われるのかも分かっていませんでした。
VBAに関しても「会社にはどんな業務があって、どんなものが自動化できるのか」なんてイメージはまったくなかった。
効率化のインパクトも、具体的な活用シーンも、当然わからない。
それでも私は、「とにかく触れておこう」という気持ちだけで手を動かし続けました。
今振り返ると、かなり変わった学生だったと思います。
周りが旅行したり、友達と遊んでいたりする春休みに、私は図書館でExcelとVBAを勉強していたわけですから。
そして迎えた4月。
実際に会社に入ってみると──Excel は確かに使うものの、私が配属された部署では高度な関数や自動化を使う場面はほとんどありませんでした。
しかし、この「使いこなせないまま眠っている知識」こそが、後々私の人生を方向づける大きな伏線になっていくのです。
Excelの表作成や自動化を仕事にしはじめる
製造業の会社を退職したあと、私はしばらくフリーランスとして働いていました。
SEO記事を書いたり、事務の業務代行をしたり、あちこちで幅広く仕事をしていた時期です。
そんな中、とある「職業訓練校」を運営する会社から業務委託の依頼をいただきました。
ハローワークが主催する訓練を、民間が委託されて運営する──そんな会社でした。
その母体となっているのが、給付金関連の申請を監督する行政機関。
ここへの提出物は、とにかく膨大な書類。そして全部 Excel。
しかも「神Excel」と呼ばれるような、
セル結合だらけ・見た目優先で作られた、徹底的に非データベースな様式 です。
そこに毎回、名前や人数、日付、科目…さまざまな情報をポチポチ手入力して、同じ内容を複数のファイルへ転記していく。
私は当時すでに Excel が好きになっていて、「表計算ソフトって楽しいな」とフリーランス時代に気付いていたところでした。
フリーランス時代に、友人に「お前って、なんか表計算好きそうだよね」と言われてハッとしたことがありました。
思い返せば、子どもの頃から表に触れていました。メジャーリーグの球団や球場名を、ア・リーグとナ・リーグに分けて表にまとめたりしていたし。カナダで Excel を学び、帰国後に独学で VBA に触れたりして「表を作ること、データを扱うことが好きなんだ」と自然に気付いていった時期でもありました。
だから、この職業訓練校の会社でも、Excelやスプレッドシートの自動化を任されると嬉しかった。
自分の得意分野で貢献できることが、単純に楽しかったんです。
Excelが原因で心身を壊した
しかし──業務が増えるにつれ、書類の数も、入力の量も際限なく膨れ上がりました。
特に腹が立ったのは「同じデータを、なぜ別のExcelにも何度も入力しなければいけないのか」という点でした。
本来なら、1つのデータベースに入力すれば済む話です。
必要な情報は参照すればいい。
関数で引っ張ればいい。
でも、紙で見る前提のフォーマットだから、
「転記するのが当たり前」 になっているんですよね。
私は Excel が好きだったからこそ、その非効率さに猛烈にイライラしてしまいました。
そしてある日、Excelを入力していると急に手が震え始めました。
怒りの震えとか、武者震いではありません。
純粋に、身体が限界を迎えていたんです。
「あ、これは続けられない」
そう思ってしまうほどに、心身ともに追い込まれていました。
結果として、その会社は辞めることになりました。
Excelが好きな自分でも投げ出したくなるほどのExcel地獄だったのです。
あの時の苦しさが、今の私の仕事を形づくった
思えば、あの経験こそが今の私の仕事の原点です。
Excelでイライラしている人。
Excelのせいで業務が回らず、職場の空気を悪くなる人。
Excelの書類作成のせいで、退職したくなるほど疲れてしまう人。
──そんな人たちを、できるだけ減らしたい。
私は心からそう思っています。
「Excel地獄の苦しみがわかる人間だからこそ、救える現場がある」
それが今、私がこの仕事をしている理由です。
もしExcelで困っていることがあれば、どうかお気軽に声をかけてください。
あなたの会社のExcelの悩みの解決のお力になります。
