スプレッドシートとExcel(エクセル)の違いを比較!どっちを使うべき?選び方のポイントを業務自動化のプロが解説

スプレッドシートとExcelは、どちらかが優れているというより、得意分野が異なるツールです。それぞれの特徴を理解し、業務シーンに合わせて使い分けることが、業務効率化の鍵となります。
このページでは、2025年の最新情報に基づき、スプレッドシートとExcelの決定的な違いから、シーン別の最適な選び方まで、専門家の視点で徹底的に解説します。
「どちらを導入すべきか迷っている」「もっと効率的に使いたい」という方は、ぜひ最後までご覧ください。
スプレッドシートとExcelの基本的な違い
まずは、両者の最も基本的な違いを表で見てみましょう。
| 比較項目 | スプレッド シート | Excel |
|---|---|---|
| 提供元 | Microsoft | |
| 形態 | クラウド型 (Webブラウザで利用) | インストール型 (パソコンにインストール)※ |
| 利用料金 | 無料 | 有料 (Microsoft 365のサブスク等) |
| 利用 シーン | 共同編集 リアルタイム共有 外出先での閲覧 | 高度なデータ分析 複雑な計算 帳票作成 |
| 自動保存 | 常時自動保存 | 手動 (OneDrive連携で自動保存も可能) |
最大の違いは、「どこで作業するか」です。
- スプレッドシート: インターネットさえあれば、どこでも、どの端末(PC、スマホ、タブレット)からでもアクセス・編集できる「クラウド型」。
- Excel: 基本的にソフトがインストールされたPC上で作業する「インストール型」。
この違いが、機能や得意分野に大きく影響しています。
【徹底比較】スプレッドシート vs Excel 7つの違い
具体的に、機能や使い勝手においてどのような違いがあるのか、7つのポイントで詳しく比較します。
1. 共同編集・共有のスムーズさ
スプレッドシートの圧勝です。
- スプレッドシート:
- 複数人が同時に同じファイルを開き、リアルタイムで編集できます。
- 「誰が」「どこを」編集しているかがカーソルで表示され、チャット機能も内蔵。
- URLを共有するだけで、簡単に閲覧・編集権限を付与できます。
- Excel:
- OneDrive(Microsoftのクラウドストレージ)上にファイルを保存すれば共同編集も可能ですが、スプレッドシートほどのスムーズさはありません。
- ローカル(PC上)に保存したファイル(.xlsx)をメールで送り合うと、「どれが最新版かわからない」という「ファイル先祖返り」問題が起きがちです。
2. コスト(利用料金)
手軽さではスプレッドシートに軍配が上がります。
- スプレッドシート: Googleアカウントさえあれば、完全無料で利用できます。
- Excel: 利用するには、有料のMicrosoft 365(サブスクリプション)または買い切り版のOfficeソフトを購入する必要があります。
3. 関数・機能の豊富さ
結論から言うと、高度で専門的なデータ分析機能においては、Excelがスプレッドシートを圧倒しています。
スプレッドシートにも、以下のような独自の強力な関数があり、日常業務の多くはカバーできます。
- 基本的な関数(
SUM,VLOOKUPなど) QUERY関数(データベースのようにデータを抽出)IMPORTXML関数(Webサイトから情報を取得)
しかし、Excelには、長年の歴史に裏打ちされた「専門家のための機能」が多数搭載されています。スプレッドシートにはない、Excelの代表的な高度機能を見てみましょう。
① Power Query(パワークエリ):データ収集・整形の自動化
これはExcelに搭載された「データのETL(抽出・変換・読み込み)」ツールです。 複数のExcelファイルやCSV、Web、データベースなど、様々な場所からデータを取り込み、必要な形に自動でクリーニング・加工できます。面倒な手作業のコピペやデータ整形作業を自動化したい場合に非常に強力です。
② Power Pivot(パワーピボット)とDAX言語:大容量データの扱
Excelのワークシートは通常約100万行が上限ですが、Power Pivotを使うと、PCのメモリが許す限り数百万行〜数千万行のデータを扱うことができます。 さらに「DAX」という専用の関数言語を使い、ピボットテーブルでは難しい複雑な条件での集計(例:前年比、移動平均など)を高速に行えます。
③ What-If分析(シナリオ、ゴールシーク)
「価格を10%下げたら利益はどうなるか?」といった複数のパターンをシミュレーションする「シナリオマネージャー」や、「利益を100万円にするには売上をいくらにすべきか?」を逆算する「ゴールシーク」など、経営判断に役立つ機能も充実しています。
このように、単なる表計算を超えた「データ分析プラットフォーム」としての機能がExcelの真骨頂です。スプレッドシートが「情報の共有・収集」を得意とするのに対し、Excelは「収集したデータの高度な分析・予測」を得意としています。
4. データ処理速度・扱えるデータ量
大規模データの扱いはExcelに軍配が上がります。
- Excel: インストール型ソフトであるため、PCのスペック(メモリやCPU)を活かした高速な処理が可能です。数十万行を超えるような大規模データでも比較的安定して動作します。
- スプレッドシート: クラウド(ブラウザ)上で動作するため、データ量が多くなると動作が重くなったり、固まったりすることがあります。目安として数万行を超えるあたりから、パフォーマンスの低下を感じやすくなります。
5. 自動化(マクロ)機能
どちらも自動化は可能ですが、アプローチが異なります。
- Excel: VBA(Visual Basic for Applications)というマクロ言語を使います。非常に強力で、Excel内の複雑な操作はもちろん、他のOfficeソフト(Word・Outlookなど)との連携も可能です。
- スプレッドシート: GAS(Google Apps Script)というスクリプト言語を使います。Gmail、Googleカレンダー、Googleドライブなど、他のGoogleサービスとの連携が非常に得意です。例えば「フォームの回答を自動でスプレッドシートに転記し、担当者にGmailで通知する」といった一連の作業の自動化が可能です。
6. 保存とバージョン管理
「保存し忘れ」を防げるのはスプレッドシートです。
- スプレッドシート: 編集内容は常に自動でクラウドに保存されます。「保存ボタン」を押す必要がありません。また、変更履歴が自動で記録されており、「いつ」「誰が」「何を」変更したかを遡って確認し、簡単に過去のバージョンに戻すことができます。
- Excel: 基本は手動保存です。うっかり保存し忘れてPCがフリーズすると、作業内容が失われるリスクがあります。(OneDrive利用時は自動保存も可能です)
7. オフラインでの利用
オフライン環境ではスプレッドシートは使えません。Excelはオフラインでも使えます。
- Excel: PCにインストールされているため、インターネット接続がないオフライン環境でも問題なく作業できます。
- スプレッドシート: クラウドベースのため、基本的にオンライン接続が必要です。オフラインモードもありますが、設定が必要かつ機能が制限されます。
【シーン別】結局どっちを使うべき?最適な選び方
違いは分かりましたが、実際の業務でどう使い分ければよいのでしょうか?
おすすめのケースをご紹介します。
🤖 スプレッドシートがおすすめなケース
- 複数人(チーム、部署間、社外)でタスク管理や進捗表を共有・同時編集したい。
- アンケート結果や日報など、複数の人に入力してもらいたい。
- 外出先や自宅など、会社以外の場所やスマホからもデータを確認・編集したい。
- とにかくコストをかけずに表計算ソフトを使いたい。
- GoogleフォームやGmailなど、他のGoogleサービスと連携させたい。
一言でいうと:「共有・同時編集」がメインならスプレッドシート
💻 Excelがおすすめなケース
- 大量のデータ(数十万行レベル)を扱う必要がある。
- ピボットテーブルや専門的な関数を使った高度なデータ分析・集計がしたい。
- VBAを使って、複雑な定型業務を自動化したい。
- インターネットに接続できない環境で作業することがある。
一言でいうと:「高度な分析・複雑な処理」がメインならExcel
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スプレッドシートとExcel、それぞれの違いや選び方はご理解いただけたでしょうか? どちらのツールも非常に強力ですが、使いこなすには関数やマクロ(VBA・GAS)の知識が必要です。
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まとめ
今回は、GoogleスプレッドシートとMicrosoft Excelの違いについて解説しました。
- スプレッドシートは「クラウド型」で、「無料」「共同編集」「自動保存」が最大の強み。
- Excelは「インストール型」で、「有料」だが、「高度な分析」「大規模データ処理」「VBA自動化」に強い。
どちらか一方を選ぶのではなく、「チームでの情報共有はスプレッドシート」「高度な個人分析はExcel」といったように、業務内容に応じて賢く使い分けることが、生産性を高める近道です。
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